日本酒の会 ~明鏡止水の会~ 開催致しました。
皆さま、こんにちは。9月に入りました。暑さは少し和らいで参りました?が、いかがお過ごしでしょうか?
木花では、8月に入り、久しぶりの日本酒の会を開催致しました。すみません。今日は9月です。本当にすみません。
今回お招きしました蔵元さんは、信州・佐久より「大澤酒造」さんです。大澤酒造さんといえば、そうです。「明鏡止水」の蔵元さんです。明鏡止水の純米吟醸は木花のグランドメニューでもお世話になっていますし、信州を代表する蔵元さんのお一つです。今回も大変盛り上がりました。蔵元さんからお越しいただいたのは、大澤社長さん。こちらの社長さんはとてもとても気さくな方で、日本酒の会も蔵元さん自ら盛り上げていただき、私達が蔵元さんに引っ張られる形で会がどんどん進んでゆきました。蔵元さんのお話しも途切れないので会の間中貴重なお話しを伺うことができました。
ではでは、早速、日本酒の会について備忘録です。
①明鏡止水本醸造 冷・燗
「辛味大根と鯖へしこの炙り」「絹かつぎ」
一つめのお酒は、「明鏡止水本醸造」こちらを冷と燗とでそれぞれを楽しみました。それに合わせたお料理が、「辛味大根と鯖へしこの炙り」と「絹かつぎ」。
さっぱり、すっきりとした味わいで食事の邪魔をせず、控えめで飲みやすいタイプのお酒です。また、お燗にしたときの嫌な香りが全くなく、味のふくらみも増し、とても飲みやすい印象です。お料理は、お酒がとてもキレのいい本醸造なので、そのキレをよりシャープにするためにからみ大根とへしこで合わせた一品。きぬかつぎも普通のきぬかつぎではなく、鮎のにがうるかを塗ってから焼き上げています。内臓の苦みが程よく感じられて、お燗にはとても合う一品だったと思います。
大澤社長さんから一言。「冷たいお酒は身体を温めようとして身体が頑張っちゃうので、冷のほうが酔いやすいですよ」と教えていただきました。なるほど。。。
②明鏡止水 La Vie en Rose 純米
「手作り香草豆腐」
心地よい甘味と米の旨味が絶妙です。明鏡止水さんのお酒の中ではちょっと異質な感じがしました。日本酒の新しいファンづくりのために醸した一品。爽やかな香りとソフトな飲み口が印象的。とても飲みやすいお酒です。蔵もとさん曰く「実はお燗もおススメなんですよ」とのこと。ラベルからはお燗なんて想像つきませんでしたが、ぜひ試してみたいです。合わせたお料理は「手作り香草豆腐」。ハーブを利かせて、オリーヴオイルと塩でいただきました。
③明鏡止水 純米吟醸
「鮭の湯葉巻き揚げ とうもろこしアイス添え」
穏やかな香り、米の旨味が上品に感じられます。バランスがとても良いお酒。合わせたお料理は、揚げ物ですが、お料理をお酒で流すようなイメージでご用意した一品。ですが、ソースはとうもろこしアイス。溶けかかったとうもろこしアイスを絡めながらお召し上がりいただきました。
④明鏡止水 日本の夏 純米
「加賀太瓜と蒸鶏と茄子の辛味噌掛け」
爽やかなりんごのような香りが特徴で、少しドライでキレもあり酸味も感じられる一品。しっかり冷やしてお飲みいただくと最高。今回は凍るギリギリの状態でご提供させていただきました。月山総料理長がこのお酒の飲んで最初に浮かんだお料理がなぜか「バンバンジー」。それと飲んだ時に胡瓜のような後味を感じたところから、このお料理をご用意したとのこと。確かに辛味噌も含めバッチリ合っていたように感じました。また低温調理した鶏肉がとろっととろっで、なんともいえない触感に、つめた~い日本酒がするするっと口の中で絡んできて味だけではなく口当たりも含めとても心地のよい組み合わせでした。
⑤明鏡止水 m18 純米大吟醸
「生ちらし寿司の軽い燻製」
最近の純米吟醸酒は、華やかなものが多いように感じますが、こちらの純米吟醸は、最近のはやり系の純大とは一線を画した一品。明鏡止水の中ではとても華やかなお酒ですが、他の蔵と比べると、いかにも明鏡止水らしい、華やかさをかなり抑えた純米大吟醸ではないでしょうか。合わせたお料理はお造里なのですが、お造里もチラシ寿司もすべて軽く燻製にしてお出ししました。これが本当に合うのです。びっくりしました。お醤油も燻製。明鏡止水の純米吟醸だからこそ合う最高の一品だったように思いました。
⑥明鏡止水 ひやおろし 特撰純米吟醸
「鯛蕪蒸し」
秋のお酒といえば「ひやおろし」。冬に醸したお酒を、春に一度火入れをし、夏の暑い季節を乗り越え秋まで貯蔵してから頂けるお酒のはず、、、。が今回の日本酒の会は8月3日。なんと、今回は特別に秋に向けて貯蔵中のひやおろしを特別にお出しいただきました。ひやおろしの過程のお酒を頂ける機会なんて絶対にありません。とても興味のある一品でした。
⑦大吉野 蓼科山 氷雪貯蔵 純米原酒
「ソーキそば 生ハムメロン」
原料のすべてが蓼科産。佐久平は蓼科山と浅間山を見渡す平野です。こちらのお酒はその蓼科山の雪解け水で栽培された蓼科産美山錦を蓼科御泉水の源泉で丁寧に醸し、標高1,850mの雪中で貯蔵したお酒。お酒のタイプとしては、昔ながらの「ザ・酒」という感じのお酒です。地元で愛されているお酒だそうです。東京ではなかなかお目にかかれない貴重なお酒です。最後にこのお酒をご用意されましたので、お食事もインパックとのあるしっかりとしたお料理に合わせました。ここで登場したのがソーキそば。しかしここは和食屋ですので、そばのかえしを使ってつめたいソーキそばでご提供させていただきました。豚のん角煮とも相性は抜群だったように思います。そこにデザートとして添えたのがメロン果汁ををムース上にして付け合わせた生ハム。全体を最後にうまくまとめてくれました。
今回も本当に楽しい会でした。グランドメニューでお世話になっていますが、一同に同じ蔵元さんのお酒をいただくと、本当に日本酒の奥の深さを感じます。
今回は、今までの日本酒の会と一味違ったのが、大澤社長さんがとにかく気さくな方でお話しも次から次への滝のように流れていき、飲む、食べる、お話しを聞く、お腹いっぱいな会になりました。いつもでしたら、私も一つ一つ蔵元さんからお聞きしたお酒の逸話や特徴をお伝えするのですが、今回の大澤社長さんのお話は、そういったものではなく、「お酒はね、難しいこと言わなくていいんですよ。美味しいと感じたのかまずいと感じるのか、好きか嫌か、自分には合うのかなぁ、合わないのかなぁ、これでいいんです。自分の好みのお酒はこんな感じだなぁ、ってものが見つかれば、それでいいんです」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。
おいしい・まずい
すき・きらい
あう・あわない
楽しく飲むことが大事ですね。今回はそんなことを改めて教えていただいた会だったように思います。
今回も会の最後には、明鏡止水さんからたくさんの景品をご提供いただき、最後の最後まで大澤社長さんに盛り上げていただき、本当に楽しい会になりました。大澤社長さん、本当に本当にお世話になりました。今回もとても楽しい会でした。素晴らしいお話ありがとうございました。
最後になりますが、今回の日本酒の会が開催できたのも勝鬨酒販さん、ご担当:黒沼さんのおかげです。今回も大変お世話になりました。ありがとうございました。
そして、何より「木花日本酒の会~明鏡止水~」の会へご参加いただきました皆様。本当に本当にありがとうございました。